活動レポート 東京例会2017年10月4日

第21回例会 東京

弁護士 鮫島正洋氏

写真:スペシャル講演/弁護士 鮫島正洋氏

メンバーズスピーチでは、株式会社ボルテックス 代表取締役社長の宮沢文彦氏にご登壇いただき、継続性や財務戦略の観点から、業界トップクラスの実績を誇る「区分所有オフィス」投資の歴史的事実に基づくメリットや将来性についてお話いただきました。

スペシャル公演では、弁護士の鮫島正洋氏より、「いい技術・強い知財を保有する日本がなぜ勝てないのか?~技術がコモディティ化した今、日本企業は何をなすべきか~」と題しまして、日本企業の知財戦略の限界と、グローバル化に伴うこれからの日本企業の知財戦略・事業戦略についてお話いただきました。

講演内容
メンバーズスピーチ

経営の新常識を創り、日本の未来を切り拓く「区分所有オフィス」とは?

株式会社ボルテックス 代表取締役社長 宮沢文彦氏

株式会社ボルテックス 代表取締役社長 宮沢文彦氏

2017年10月東京例会

私は「株式会社ボルテックス」を創業した当初から、多くの企業の財務や投資に触れ、アセットマネジメントにおける長期継続性に注目してまいりました。

不動産投資業界の多くがリーマン・ショックによって停滞する中、弊社が成長を遂げたひとつは、地方都市を含む都心の長寿企業からその歴史と智慧を学ぶことでした。その歴史的事実から導かれる事業継続性や財務戦略で得た確信は、不動産の複利運用と都心の希少性にあります。

希少性の高い資産が価値を維持できるという真実を基に、長期保有物件の賃料等で継続性を確保しつつ、福利運用として私どもが展開している「区分所有オフィス」事業は、業界トップクラスの業績を収めています。

「区分所有オフィス」とは中規模一棟ビルのフロアごとの分譲というリスク低減された新しい形の不動産商品です。全国都心5区におけるオフィスビル供給量(ストック)に対するアセットは減少する一方で、高賃料の長期収益性やメンテナンスコストの平準化などのメリットから、区分所有オフィス事業は今後も期待されます。

弊社はこの事業のパイオニアとして、徹底したリスクスクリーニングと物件取得から出口戦略まで独自のトータルソリューションを以て、お客様のニーズにお応えすべく事業展開を行っていますが、昨年2016年には不動産管理委託業務におけるクライアント数が業界第一位になるなど、高評価を頂いております。

中でも、リーマン・ショックや3.11東日本大震災の厳しい状況において、取引中案件のディールを崩さなかった弊社の姿勢が業界の伝説となり、この20年間の厚い信頼の上に実績を着実に積み重ねてきております。

昨今、東京オリンピックに因んだ不動産に関する様々な相場観が言われておりますが、100年200年のスパンで見ている私としては、貨幣価値の下落と東京エリア商業地の所有権では比較にならない価値と継続性があり、弊社はその社会的課題にも寄与するものと考えております。

株式会社ボルテックス 代表取締役社長 宮沢文彦氏

◆宮沢文彦氏 プロフィール

1965年群馬県生まれ。株式会社ボルテックス 代表取締役社長
平成元年 早稲田大学商学部卒業。同年、ユニバーサル証券株式会社(現 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)に入社する。その後、不動産業界の可能性に着目し、不動産会社への転職を決意。平成7年、株式会社レーサム・リサーチ(現 株式会社レーサム)入社、営業部長として活躍し不動産コンサルティングを行う。収益不動産として多大なメリットをもたらす「区分所有オフィス」に魅力を感じ、平成11年4月に株式会社ボルテックスを設立し、現在に至る。
宅建マイスター認定者。

スペシャル講演

いい技術・強い知財を保有する日本がなぜ勝てないのか?
 ~技術がコモディティ化した今、日本企業は何をなすべきか~

弁護士 鮫島正洋氏

弁護士 鮫島正洋氏

2017年10月東京例会

本日は、弁護士である私のもう一つの専門である知的財産と事業競争力に関する分析と戦略を中心にお話させていただきます。

いい技術・強い知財を保有する日本企業がなぜ勝てないのか?実は、市場参入の前提条件となる必須特許の保有によるビジネスモデルは1990年代後半から2000年代前半にかけて20年という特許で獲得できる期間を超えると、そのシェアは軒並み減少傾向となりました。その原因はコモディティ化した技術による汎用品のシェア拡大が挙げられます。

技術のコモディティ化は、時間と共に満了した特許技術のみで製造された製品のスペックが市場のニーズを満たすスペックと一致する状態で起きます。つまり、日本企業が保有する特許は2000年代にピークアウトを迎え、特許権の効力が及ばない時代へと変化しているのです。

そこで、各製品の市場参入における必須特許件数分布等から分析し、コモディティ化後の新たなステージに向けた知財戦略を立てることが求められます。製品の売上で儲けるのではなく、IOTを活用したデータ解析サービスや、あるいは集積したその製品のビッグデータをオープン化し、プラットフォーム化することで、第三者による様々な解析アプリから収益を得るなど、情報の有用化を図ることが考えられます。また、アマゾンのワンクリック特許のようなビジネスモデル特許も、ユーザーに対する訴求力を高め、シェアを獲得する有効な手段となります。

これからの日本企業の事業戦略は、製品開発の更なる高性能化といった既存市場から、コモディティ化後の新たなタイプの市場へと、付加価値を探求する発想が必要とされ、私どもの法律事務所ではその専門的知見を活かしたビジネスソリューションを提案させていただいております。

弁護士 鮫島正洋氏

◆鮫島正洋氏 プロフィール

東京工業大学金属工学科卒業。藤倉電線㈱(現 ㈱フジクラ)にてエンジニア(電線材料の開発)、1992年弁理士登録後、日本アイ・ビー・エム㈱にて知的財産業務を経て99年弁護士登録。2004年内田・鮫島法律事務所を設立、現在に至る。弁護士業の傍ら、知財戦略、知財マネジメント、知財政策など多方面に向けた発言を行い、その貢献に対して2012年知財功労賞受賞。


開催情報

開催日時:2017年10月4日(水)18:00~20:40
18:00~18:05 主催者挨拶
18:05~18:55 メンバーズ・スピーチ(株式会社ボルテックス 宮沢文彦氏)
18:55~19:10 コーヒーブレイク
19:10~20:40 スペシャル講演(弁護士 鮫島正洋氏)

場所:ホテルニューオータニ東京 エドルーム
東京都千代田区紀尾井町4-1
TEL:03-3265-1111

地図URL:http://www.newotani.co.jp/tokyo/access/


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