賢者の選択 リーダーズ倶楽部事務局
受付時間 平日9:30~18:00
メンバーズ・スピーチでは、株式会社フューチャーアクセス 代表取締役(共同代表) 黒田敦史氏に「企業の成長には”右腕”が必要」についてご講演頂きました。なぜ企業には右腕が必要なのか。右腕の主な役割、必要な能力、右腕による成功事例など様々な分野のコンサルティング事業に携わった黒田氏だからこそ伝えられる”右腕”についてお話し下さいました。
スペシャル講演は、テレビやラジオでお馴染み、結成22年のお笑いコンビ「パックンマックン」に、「パックンマックンのコミュニケーション術」をテーマにご講演頂きました。日本人は話下手だ、口下手なのは生まれつきだとよく耳にしますが、それはコミュニケーションの練習のやり方を知らないからとも言えます。コミュニケーションが向上するための修辞学を分かりやすくお話し頂き、また、使い方や練習方法についてお伝え下さいました。
講演内容
弊社は、新規事業の立ち上げなどイノベーション支援の傍ら、ベンチャー企業に対して、社長の右腕人材の派遣、紹介、育成事業を行っています。中でも“社長の右腕”事業では、右腕がほしいベンチャー社長に対し、様々なタイプの“プロ右腕”を派遣、紹介しています。
これまでイノベーション支援を行う中で、多くのベンチャー社長のニーズに応じ、右腕がほしい社長と右腕になりたい人との「右腕の会」という交流会を立ち上げたことを契機に、毎回40~50名がご参加いただくに至り、これまで延べ700名以上、17回開催しております。
同時に、右腕候補の人材不足を感じ、「王佐塾」という右腕人材養成塾を立ち上げ、右腕人材の育成にも力を注いでいます。例えば、スティーブ・ジョブズにはティム・クック、松下幸之助には高橋荒太郎といったように、ベンチャーから成長する企業には必ずと言っていいほど“右腕”の存在があり、その企業を成長させる要諦の一つです。
しかし、多くの企業が業績の停滞や創業メンバーの離脱や組織の分裂など“成長の壁”を経験し、廃業や解散する企業も少なくありません。その壁を打破するには、有能な個人としての起業家から、組織としての経営チームへの移行が求められます。その鍵が“右腕”であり、財務、マーケティング、人材、製品開発など策定・実行の責任者としての役割が重要なのです。
その“右腕の条件”とは、トップを目指さないこと。逆に言えば、トップから絶大な信頼を得ることであり、トップの経営理念とビジョンに心底惚れることです。さらには、例えば社長が技術型タイプであれば、右腕は参謀型や営業型タイプであったり、あるいはその逆もしかり、要するにトップの苦手なものを補完する役割を担うことです。
しかし、現状、即戦力としての右腕人材は稀少です。右腕素質を有する人の多くが起業支援体制の拡充等により起業家として顕在化している一方で、右腕の社会的評価や支援体制や制度のサポートが不十分と言えるでしょう。
弊社では、“右腕文化の確立”のために、ブランディングやPR活動、そして成長事例の創出、支援体制や制度の拡充・整備を行っていきます。優秀な経営者がいても成長に失敗する会社はありますが、優秀な右腕がいて成長に失敗する会社は殆どないでしょう。「右腕なくして、成長なし」なのです。
◆黒田敦史氏 プロフィール
京都大学経済学部卒。在学中はアメリカンフットボール部に在籍し、3,4年生時に日本一。大学卒業後、パナソニックに入社。法人営業に従事。その後、A.T.カーニー(戦略コンサルティング)、フロンティア・マネジメント(企業再生)に転職。2013年に独立・起業。大企業とスタートアップのアライアンスによるイノベーション支援を実施。起業2年間で5,000名以上と面談。起業から現在までに約20,000名と名刺交換。「右腕の会」を1〜2ヶ月に1回開催。
私たちパックンマックンは、お笑いコンビとして今年で結成24年目になります。本日、我々がお伝えしたいコミュニケーション術は自分のためのみならず、会社のため、ひいては日本のためにもなると思います。自己紹介の話術も、工夫ひとつで、相手にとって新鮮で記憶に残り、さらには人生のヒントになるような可能性をも秘めています。
テレビや雑誌で得る情報よりも生身の人間同士のコミュニケーションで得るものは多く、問題解決の糸口を見つけることにもなるので、多くの情報を自分の中にインプットし、自分のものにすべきだと考えます。また、皆様のような企業の経営者・リーダーがコミュニケーション術を会得し体現することで、社内にも浸透し、企業の成長にも貢献できるはずです。
コミュニケーションを向上させる話術の三大要素にはエトス・パトス・ロゴスというものがあります。エトスは人格、パトスは感情、ロゴスは言葉、この3つの要素を上手にコントロールすることで、ビジネスや日常会話にも活かすことができます。
その人の実績を表現することで、相手の信頼を得たり、アピールすることができるよう人となりが分かるような、人格を表すエトスを上げることが大切です。たとえ学歴や経歴、あるいは権力がなくとも、自分にあるモノを活かすことで相手の信頼を得ることができます。また、その話し方も、相手が親近感を得られるよう、分かりやすい比喩表現や共通の悩みやその解決策など、相手を思いやるような話し方が望ましいでしょう。
人には喜怒哀楽以外にも、ライバル意識や憧れ、恐怖心や愛などの感情があり、聞いている人に対してそれらの感情を引き出し、掻き立てるような話し方を体得するとパトスが上がり、自己アピールする時や自社製品を売り込みたい時などにも活用できます。そのような時、言葉の力としてロゴスを上げることもポイントです。キャッチコピーや韻を踏むなど、言葉のリズムやチョイスによっても説得力が増すでしょう。
ただし、これらの話術は自己利益ではなく、相手の価値観に合わせることが大切です。いくらロゴスが上手でも相手の感情(パトス)を上回ることはなく、ロゴス・パトスが揃っても、その人となり(エトス)には勝てないように、何よりもまず、信頼できるような人でなければ、人は聞く耳を持ちません。エトス>パトス>ロゴスなのです。ですから、そのためには自分自身のエトスを上げることが必要です。ぜひ、これら三大要素を踏まえつつ、より多くの人との会話を楽しみながらコミュニケーション術を磨いていただければ幸いです。
◆パックンマックン プロフィール
Patrick Harlan氏(パックン)
1970年11月14日生まれ。U.S.A.コロラド州出身。ハーバード大学 比較宗教学部卒業。
2005福井ブランド大使就任、2012東京工業大学非常勤講師着任、2016福井市観光大使就任。
特技は、卓球、バレーボール。
吉田 眞氏(マックン)
1973年3月26日生まれ、群馬県富岡市出身。県立吉井高校卒業。
2009富岡市ふるさと大使就任、2012群馬県観光特使就任。
特技は、釣り、スキー、ゴルフ。