賢者の選択 リーダーズ倶楽部事務局
受付時間 平日9:30~18:00
8月東京例会は、場所をホテルニューオータニから帝国ホテルへ移しての開催となりました。ゲスト講演は「帝国ホテルの歴史とおもてなしの心」と題して、小林哲也帝国ホテル会長にご登壇いただきました。メンバーズスピーチでは、当倶楽部の代表世話人でもある日本M&Aセンターの分林会長に「企業を強くする経営戦略の作り方とは」というタイトルで歯切れのよいスピーチをいただきました。
基調講演テーマ
メンバーズスピーチでは、当倶楽部の代表世話人でもある日本M&Aセンターの分林会長に「企業を強くする経営戦略の作り方とは?」というタイトルで歯切れのよいスピーチをいただきました。
日本電産、富士フイルム、エイチ・アイ・エス、ソフトバンク、ワタミ、オリックスなど著名企業のM&Aの事例を交えて、M&Aとは「企業の存続と発展のための経営戦略のツールである」「経営者が変われば企業が変わる」というご自身の信念を語っていただき、会場の皆様も大いに刺激を受けたご様子でした。また「企業は社会に対して正しいことをやっているか」という座標軸をドラッカーより学ばれたことなど、経営者論を40分という短い時間でしたが凝縮して語っていただきました。
日本M&Aセンターは、中堅中小企業のM&Aに特化し、今年3月の決算では、年商122億円、経常利益63億円という驚異的な数字をあげ、今期も絶好調の超優良企業です。経営者も多く来場された会場は、東証一部上場で数々のメディアにも取材されている創業経営者の説得力のあるお話に感銘を受けたのではないでしょうか。
明治23年に海外からの賓客用ホテルとして、当時の外務大臣井上馨の提唱で、国の出資を受け日本の迎賓館として帝国ホテルは誕生しました。鹿鳴館の隣の地に60室で開業されたのち、本館・新館・ライト館・タワー館の新築、あるいは改装を経て、文字通り日本の迎賓館として今年125周年の節目を迎えられます。その全てを、数多くの貴重な写真および年表などを駆使してわかりやすく解説していただきました。また『上高地帝国ホテル』『帝国ホテル大阪』の開業秘話。世界中から数々の賓客が宿泊されたお話(一例だけでも、チャーリー・チャップリン、ベーブ・ルース、ヘレン・ケラー、マリリン・モンロー、ジョー・ディマジオ、エリザベス・テーラー、スティーブン・スピルバーグなど)。
中でも注目すべきは、1962年、スペインのファン・カルロス国王が、ソフィア王妃との新婚旅行で来日された際と、その46年後の2008年にふたたび国賓として来日、宿泊された際のエピソード。2度目のお出迎え時、小林会長が「ようこそお帰りいただきまして…」とご挨拶されると、王妃が「46年ぶりですね。ありがとう」とお応えになったそうです。歴史と伝統を守るだけでなく、早い段階から外国人ゲストのためにホテル内に郵便局を設置、あるいはホテルランドリー・ホテル内アーケード・ホテルウエディング・ホテル専属バンド・レストランバイキングなど、時代を先取りした画期的な数々のサービスも提供されてきました。
日本において比類なき歴史と品位を保ってこられた帝国ホテル。その実績は利用客の期待度に結びつくため、帝国ホテルに対する評価は「さすが帝国ホテル」あるいは「帝国ホテルともあろうものが」にほぼ二分されるそうです。「さすが帝国ホテル」といわれるためにハードウエア(建築・設備・機能など)、ソフトウエア(サービスの仕組み・組織力など)、さらにはヒューマンウエア(従業員の現場力)などを、高品位にバランスよく三位一体として保ち、全従業員の行動基準を徹底させるなど、帝国ホテルが培ってきた「おもてなしの心」を余すところなく語っていただきました。
講演終了後は会場内で場所を移動し、簡単な懇親会を開催させていただきました。ビールと軽食をつまみながら、皆様会話に花が咲いたご様子でした。最後までお付き合いいただき有難うございました。