賢者の選択 リーダーズ倶楽部事務局
受付時間 平日9:30~18:00
今回は第一部に、ソニーにてVAIO等のカンパニープレジデントを歴任後、グーグル日本法人代表取締役社長を務められ、現在は数々の日本の伝統工芸・文化を世界に発信されているアレックス株式会社 代表取締役社長兼CEOの辻野氏に「リーダーになる勇気」というトークテーマでお話しいただき、今回ご参加の皆様には新刊『リーダーになる勇気』を贈呈いただきました。
第二部では若年女性に圧倒的人気を誇る東京ガールズコレクションのチーフプロデューサーである株式会社W media 代表取締役 村上氏に「イベントを基軸にしたガールズマーケティング」について迫力あるプロモーション動画を交えてご説明いただきました。
基調講演テーマ
インターネットの普及によって世界の様相は激変し、クラウドによるリアルタイム性が非常に重要になっています。このリアルタイム性を活用して一気に大きくなった会社がGoogleで、彼らの経営スタイルは非常にスピーディーです。それに対して、日本の大企業のスピードはまだまだ遅いと感じます。インターネット普及の前後には時代に大きな溝がありますが、日本の企業の中にはインターネット普及以前のスタイルが相当残っています。
日本は戦後の高度成長期によって、経済大国という輝かしい功績を作り上げた国です。しかしここ最近、世界から見た日本の価値は薄まりつつあるという危機感を抱きます。
インターネットの普及によって長年積み上げてきた社会常識やビジネスモデルの再定義が進んでいます。今までビジネスというのは過去の延長線上に成り立っていましたが、今大きく飛躍している企業は将来からバックキャスティングして物作りをしているのです。
過去20年間、インターネットの登場で世の中が激変したわけですが、これから先20年はそれ以上の変化が起きると覚悟していた方がいいと思います。ですから現時点のスタートを間違えると10年後、20年後に大きな差になるわけです。
現在、私の中に大きなテーマが3つあります。1つは日本の大企業の社内改革をどう進めていくのか。2つ目は起業しやすく、またその起業家が育ちやすい環境を整備すること。3つ目は安倍内閣でも提唱している地方創生です。
クラウドのリアルタイム性を経営に生かす一方で、もう1つ大事なのは欧米流の経営スタイルが全て優れているわけではありません。日本の強みというのをちゃんと理解した上でそれを生かし、日本流で弱い部分を欧米流で補うというのが企業経営において重要です。
2020年までもうすぐですが、これから4年の間にこの国がどう変わるかは我々がどういうチャレンジをするかにかかっています。
私が経営しているWメディアのWには様々な意味があります。
「Woman=女性向けの会社」「Worldwide=日本のコンテンツを海外にスケールさせていく」「Wonder=わくわくするようなメディアを作る」。そんな強いメッセージを伝えながら進化していく会社として命名しました。
東京ガールズコレクションでは日本のガールズアパレルが合同で展示会を開催して発信をしていますが、単なるファッションショーではなく音楽、食、タレントなどのエンターテインメントをうまく融合させ、その様子をメディアに乗せていくという戦略を持っています。
また東京ガールズコレクションは手に届く旬なブランドが勢揃いし、ファッションショーで見た物をすぐ買えるという、経済と密着している形を初めてとったファッションショーです。
現在、我々は東京ガールズコレクションについて2つの成長戦略を掲げています。1つ目は東京ガールズコレクションから派生した「TGC」というセカンドブランドによる地方創生。2つ目はクールジャパンを体現する海外展開です。
TGCの地方創生プロジェクトとしてこれまで鯖江・京都などでイベントを開催し、福島でも復興イベントを開催しました。今後は全地方×TGCとして、プロデュース×クリエイティブの力で地方を盛り上げるという活動を予定しています。
その一方で、日本での将来的な内需の先細りを見据えて、経産省と連携してこのガールズカルチャーをアジア、そして世界へ進出しようとしていて、現在タイや台湾から招致を受けています。
そしてこれまでの活動が世界の国際連合に評価され、国際連合と連携してニューヨークにある本部でイベントの開催がほぼ決定しております。ここで発表すれば一気に世界中にガールズムーブメントを発信できるようになるでしょう。今後はこの国際連合との連携を武器にメディア展開を進めていく予定です。