賢者の選択 リーダーズ倶楽部事務局
受付時間 平日9:30~18:00
メンバーズスピーチでは、ライク株式会社 代表取締役社長 兼 グループCEOの岡本泰彦氏にご登壇いただきました。岡本氏には「ライク成長の秘訣~M&A、人材配置、人材育成~」と題しまして、赤字企業再生術や”ヒト”に関わる採用・人事・教育それぞれの独自戦略についてお話いただきました。
スペシャル講演では、義手のプロゴルファー、小山田雅人氏にご登壇いただきました。幼少期から現在に至るまでの様々な苦難と、それを乗り越えるための気持ち、そして人生において大切なことをテーマに、キャッチボールやスイングなど実演を交えながらお話いただきました。
講演内容
私どもの会社「ライク」は、携帯電話販売に特化した人材派遣ビジネスからスタートしました。その後、M&Aを積極的に展開し、現在、「保育」「人材」「介護」を柱に「ライク」グループとして社名を変更し、ブランディングを積極的に推進し、事業展開しているところです。
「保育」事業においては、東証1部に上場しているライクキッズネクストを有し、受託保育として大学や病院の施設、大手企業の事業所内保育と、公的保育として「にじいろ保育園」を運営しております。こちらは、経営改善として、赤字飲食事業の撤退や海外への保育事業進出の撤回、そして社内改革として、幹部社員の総入れ替えなどを行ない、派閥やセクショナリズムの解消を行ないました。また、ワンフロアによる横の連携強化、会議室での会議禁止、手作業部分のシステム導入などにより、急激に業績が良くなっております。
「人材」事業においては、モバイル業界に特化した人材派遣サービスを展開するなかで、大手の競合他社との差別化を図るため、育成力や採用力の強化に努めてまいりました。積極的に売れるスタッフを育成し、徹底的に営業をかけることで成果を出してきました。
「介護」事業においては、M&Aしたライクケアネクストを有しています。買収当時は、赤字企業で、入居率は68%でした。経営改善として、「24時間365日介護看護できるサポート体制」、「経験豊かな質の高いスタッフの確保」。そして「美味しい食事の提供」という3つを軸に改善しました。また、他社との差別化として、多くの施設で看護師が常駐し、医療機関と連携した看取り介護の他、痰吸引、胃瘻(いろう)などの介護サービスも提供しています。このように、質の高い介護人材の確保と安定化を図り、地域に根ざす高品質の介護サービスを提供することで入居率も99%になり、現在、入居待ちになるほど高評価を得ております。
私自身、「ライク」グループの経営者として大切にしていることは、絶えず成長を志すこと。社員の実力を引き出すためにも、会社の安定した成長が必要です。また、グループが間違った方向にいかないように、世の中の流れを読み、その流れに乗ることも私の務めだと思っております。
◆岡本泰彦氏 プロフィール
ライク株式会社 代表取締役社長 兼 グループCEO
1985年関西学院大学法学部卒業。
1993年現ライクを創業。
2005年東証マザーズへ上場、07年東証1部へ市場変更。
私は今年50歳になる4年目のプロゴルファーですが、これまで様々な障害を乗り越えてきました。2歳の時に右手を失い、23歳の時に脊椎分離症になり、38歳の時に脳腫瘍になり、46歳で急性心筋梗塞になりました。2014年に日本プロゴルフ協会のティーチングプロ資格を取得し、現在シニアツアーに参戦しています。
私が2歳の時、実家の精肉加工機で右手を失いました。負けず嫌いの私は小学生の頃から色んなスポーツにチャレンジしましたが、野球だけが難しかった。父は野球の指導員をするほどプロ級でしたが、教えてくれなかったので自分自身で素早いキャッチアンドスローを身につけました。中学時代には県大会決勝進出するまでになり、そこで初めて父に教わりました。その時の技術がゴルフにも生かされています。
23歳の時に発症した脊椎分離症。起き上がれないほどの重症で、主治医にはゴルフを諦めるように言われるも、腰の負担軽減法を徹底的に調べて、主治医を説得。なんとか大好きなゴルフを続けられるようになったのです。
脳腫瘍が発症した時もすぐに手術するものの、全摘出できなかった。抗がん剤治療をすると副作用でゴルフが出来なくなる。そこで抗がん剤治療せず、こまめに検査しながらゴルフを続けることを選択。以来10年、4割の死亡率にもかかわらず、奇跡的に進行の兆候見られず、担当医に不思議がられています。
また、平成25年1月1日にプロになった2日後、急性心筋梗塞に。助かったものの半年間ゴルフが出来ない。この時もリハビリとは別に心電図を付けて筋トレをしていました。おかげで3ヶ月後に復帰の許可が下り、入院前より飛距離が出るようになっていました。
私が大切にしている言葉は「ないものを嘆くより、あるものに感謝したい」です。様々な障害を乗り越えるときには必ず誰かが関わっています。自分一人では乗り越えられないことでも、誰かに相談し、越えるための工夫や正しい考えによって、自分に足りないものを補うことができる。色んな人と関わることで様々なことにチャレンジできるのです。
◆小山田雅人氏 プロフィール
1967年栃木県生まれ。プロゴルファー(日本プロゴルフ協会ティーチングプロB級)
2歳の時に事故で右手首より先を失う。中学3年の時に初めてゴルフと出会い、社会人となってから本格的にゴルフを始める。国内の障がい者ゴルフ大会で優勝多数。
全米切断障がい者ゴルフ協会主催大会・前腕切断部門2年連続優勝、2005年には総合順位3位となり、過去日本人最高位を記録。2005年~2006年、障がい者ゴルフ世界大会制覇。
NPOジャパン・ハンディキャップ協会理事