リーダーズ倶楽部 リーダーズインタビュー 日本システム企画株式会社 熊野活行氏

当社の主たる業務内容としては建物給水管等の酸化防止装置『NMRパイプテクター』を独自に開発し、その製造及び販売を行っています。水道管外部に取り付けることによって赤錆を防止する装置で、国内の医療施設やマンションで設置が進み、国土交通省の公共工事に活用できる新技術として登録され、自治体や水道局などでも検証導入が進みました。

海外でもバッキンガム宮殿をはじめ、ハロッズデパートやウィンザー城など歴史的建造物での採用実績は200件を超え、英国市場を中心に成長しています。また、（独）国際協力機構（JICA）の案件化調査としてベトナムの病院や水道局でも導入調査を行っています。

現在、こうした既存のパイプテクターの技術を応用して血中の活性酸素の抑制を図る研究の実用化を進めています。人間が最後に望むのは健康と長寿であり、健康でできるだけ長く社会貢献をすることは経営者の願いだと思います。これにより医療・薬理学分野の新たな市場を拓くことができればと考えています。

創業は1988年(昭和63年)ですが、ちょうどバブルの時期で右肩上がりの成長で、銀行は企業にどんどんお金を貸し、含み資産で不動産価値が膨れ上がり、投資をしなければ企業経営者として失格だという時代でした。このままでは日本がおかしくなる、日本のシステムをどこかで変えなければならない。そういう想いで「日本システム企画」という社名をつけました。

当社の社是には「環境と健康に役立つ商品を提供し、社会に貢献する」と明記しています。儲かれば何をやってもいい、儲かるから事業をするのではなく、事業によって社会に役立つ。また、「社員、家族、社会の幸福を実現する為、常に成長を続ける」というのも社是に入っています。単に株主や利益のためだけではなく、社会に貢献しながら成長することが重要であると考えています。そして「事業を通じて国際親善・友好を促進し、国際社会の反映に貢献する」。社会貢献している企業はつぶれないという想いのもと、日本赤十字への活動支援をはじめ、日本モンゴル友好交流協会や日本ミャンマー友好交流協会を立ち上げ、医療支援や教育支援を行っています。おかげさまで創立から29期連続黒字で今日まで来ることができました。

今後は、パイプテクターの技術を応用した「血中の活性酸素を抑制させる研究」で、社会に貢献し続けたいと願う企業の経営者が、健康で長生きできるようお手伝いする事業を推進していきたいと思います。